Absolute Crusher

§3

昨日までは指一本触れてけーへんかったというのに、この展開はいきなりすぎやないか柳生比呂士。
俺は真っ白の綺麗な天井見上げて思わず顔が引きつった。
あれからじゃれ合うようなキスを唇やほっぺたにしとったんや、お互いに。
俺は離れたくなくなってしもて、柳生さんの膝にのっかったまんまいっぱいキスしとった。
けどそれに満足してられへんようなった俺はさっきは止められたけど、隙突いて眼鏡外したった。
初めて見る素顔に思わずドキッとさせられる。
眼鏡越しでも綺麗な顔しとる思とったけど、やっぱしめっちゃカッコええやんけ。
「どうかされましたか?」
いつもとちゃう顔やけど、いつもと同じ声、同じ口調で話しかけられてうっかりドキドキさせられてしもた。
「なっ、何もないわ!」
顔熱なるんが止まらん。
絶対真っ赤になってきとる。
恥ずかしい恥ずかしい恥ずかしい!!
そんな俺の心の中なんかお見通しです、みたいなイヤーな笑みをまたこっちに向けやがる。
あ、何か嫌な予感、って思った瞬間俺の視界はひっくり返ってた。
一瞬何起きたんや解らんかった。
一拍おいてようやく自分が押し倒されたんやって理解出来た。
「…柳生、さん?」
「君が悪いんですよ」
「は?」
手に握っとった眼鏡取り上げられて、柳生さんはそれテーブルに置いて俺の両手床に押しつけてくる。
身動き取れんようなってしもて、けど俺も急な展開に頭が付いていかんで呆然と見上げる事しか出来へん。
こうなる事を望んでたはずやのに、いざこの状況に置かれると、ほんまにどないしたらええんや解れへん。
何、何、眼鏡ってこの人の性欲押さえつけるアイテムなん?
俺もしかしてスイッチ押してしもたん?
ほんま訳解らん、って混乱しとったらいきなり抱き上げられた。
「なっ…下ろせアホっ…!!」
「暴れないでください。ベッドに運ぶだけですから」
だけ?!だけって何やねん。もう色々やる気満々なんやんけ。
俺はやたらふっかふかの寝心地最高なベッドに下ろされて、顔上げると、苦笑いしてる柳生さんと目が合った。
普段は絶対合わしてもらえん瞳が目の前にあって、心臓破裂してまいそうや。
「嫌ですか?私と…こういう事をするのは」
「い、嫌…な、わけ…ないやんけ…」
ずっとやりたいやりたいって思とったのに。
けど展開がいきなりすぎて思わず動揺してもぅたんじゃアホ。
振り回されるだけで終わってたまるか。
俺は柳生さんの首に腕かけて誘うみたいに体引き寄せた。
「柳生さんの、好きなようにしてください」
「本当によろしいんですね?」
「ええから早よせぇや!!いちいち確かめんな!恥ずかしいねん!!」
丁寧な確認作業とかもうええわ。
そんなんええから、もう好きにしてほしい思ってキレ気味に睨んだ。
「では、好きにさせていただきます」
何されんねやろってドキドキしとったらいきなりシャツの中に手ぇ突っ込まれて腹撫でられた。
「えっ…ちょ…!」
急激に恥ずかしなってシャツの裾押さえようとしたら、にっこり笑って両手首握られた。
何かめっちゃ嫌な予感するって思った瞬間両手纏めて頭の上で押さえられた。
「なっ…なんっ…」
「君に拒否権はありませんよ。私の好きにさせていただきます」
ちょっと待って何かキャラ変わってへん?
お前の中の紳士どこ行ってん。
確かに好きにしてほしいって思ってたけどもちょっと怖なってきた。
「そんな顔をしないでください。君の嫌がる事はしませんから」
「え…う、うん…」
不安でしゃーないって表情に全部出てしもとったけど、それ安心させるみたいに笑み向けてくる。
それにホッとしたんも束の間、いきなり舌絡めるようなキスされてそんなもんぶっ飛んでしもた。
「んんっっ!んーっっっ!!!」
舌引っこ抜かれそうなぐらい絡められてめっちゃ苦しい。
けど口ん中ぐるぐる撫でられてめっちゃ気持ちよくなってきた。
上手い事息出来んようなってもぅて、体から力抜けて、さっきまでの不安がなくなってくる。
その隙突くように柳生さんの手がまた腹から入ってきた。
今度はさっきみたいな不安な気持ちはなくってそのまま受け入れられる。
次何されんねやろってわくわくしとったのに、
脇腹とか胸の周りとか撫でられるだけでそれ以上の事は何もしてくれへん。
それにさっきまで激しいキスしてくれとったのに、今はほっぺとか首筋に軽くちゅってするだけやし。
何なんこの緩急攻撃。
「あ…あの…」
「どうされましたか?」
何やねんこいつ。解ってて聞いてやがるな。
クソ意地悪そうなツラさらしやがってムカつく!絶対こっちから強請ったれへんねん!!
「んっ…んっ」
けど、そろそろっと腹撫でられて、こそばいし好きな人に触られてるって思うと恥ずかしくて勝手に下半身は反応してくるしで、正直そんな持てへん気ぃする。
このまんまやられっぱなしは性に合えへん。
こっちからも仕掛けたるって思って柳生さんの股間に手ぇ伸ばしたけどあっさり両手掴まれて布団に押し付けられてしもた。
涼しい顔しとるけど、こいつほんまにちんこ付いとんか?
こっちはこんな軽いやり取りだけですっかり下半身出来上がっとんのに。
何やどないかしたろかぃって気持ちより、純粋に好奇心が湧いて俺は自由になっとる足ちょっとずらして膝で柳生さんの股間撫でたった。
俺がそんな事すると思ってへんかったみたいでビクッて体揺らして腰引いてしもた。
けどはっきり伝わってきた熱にこっちまで恥ずかしなったわ。
やっぱちゃんとちんこ付いてんねや、この人も。
一瞬触っただけやけどめっちゃ熱くて脈打ってた。
「はしたないですよ、光」
めっちゃ冷たく見下ろされて思わず体がビクッと震えた。
さっきまでの柔らかい空気どっか行ってしもて、めっちゃ怒ってる感じするんやけど。
「あ…ごめ…なさ……」
思わず反射的に謝ってもぉたけど、そっちかって好き勝手やってるやんか。
何で俺だけ責められなあかんねん。
けど何やめっちゃ怖くて何も言われへん。
泣きそうになるん堪えながら見上げとったら冷たい目で睨まれていきなり首筋に噛み付かれた。
さっきまでの甘噛みやなくて、歯ぁ立てて噛み千切られそうなぐらいの勢いで喉元噛まれる。
「いっっ…いた…あっっ」
痛いし怖いし、けどその刺激も気持ちええし、俺ちょぉ頭おかしなったんちゃうか。
「君はこんな風にされても感じるんですか?いやらしいですね」
「ちが…そ、な……!」
「嘘はいけませんよ」
必死に首振って否定したけど、柳生さんの手がズボンの上からちんこ撫でてきよった。
そんなんされたら反応してまうに決まってるやん。
今まで直接的な刺激なんか全然くれへんかったのにいきなり半勃ちのとこ握り込まれたら普通反応してまうって。
「んっううっ…あ…いやっ!ああっ」
嫌やないけど、全然嫌やなくってめっちゃ気持ちええのに体が勝手に引いてまう。
こんなとこ他人に触られたん初めてで、自分で触る時と違ってどんな風に刺激来るんか予測つけへんから気持ちええ以上に怖い。
せやし柳生さんは怖い冷たい顔のまんまやし、何や頭混乱してきて勝手に涙出てきよった。
「う…うーっっ…」
「え…財前君?」
「うえっ…くっ…」
こんな事で泣きたないのに、涙止まれへん。
怖くて目ぇ開けれんかって、柳生さんの顔は見えへんけど焦った感じで名前の呼び方が前に戻ってる。
これでまた優しい柳生さんに戻ってくれるやろうって思った。
けどそれが甘い考えやって顎掴まれて気付いた。
「んっ…」
「泣き落としなんて狡い方法、誰に教わったのですか?」
「な…ん……」
その言葉に吃驚して目ぇ開いたら、冷たい目で俺の事見てるくせに、めっちゃ優しい表情した柳生さんの顔が目の前にあった。
「私にその手は通用しませんよ」
誤解や。
俺は本気で怖くて泣いてんのに。
許して欲しくてこんな事なってんちゃうのに。
「う…あ……」
嫌やって抵抗したいのに体が動けへん。
鋭い視線で射抜かれて、体が凍り付いたみたいになってしもた。
「は…ぁん…」
顔は怖いまんまやけど、めっちゃ優しい手つきで頭から頬にかけて撫でられて、
さっきまで心臓飛び出そうなぐらいドキドキしとったけど、それも落ち着いてきた。
こんな風にしてきてるけど、この人は絶対に俺を傷つけたりせんやろうて変な安心感すら湧いて出てくる。
何べんも何べんも撫でられてるうちに警戒心も恐怖心もすっかりなくなってしもた。
「や…ぎゅ…さん…もっとして……」
せやから、ほんま無意識のうちに強請ってしもとった。
もっともっとって。
あかん、こんなんやとほんまに引かれるかもせぇへん。
やらしい事ばっか考えてて嫌いやって、そんな風に言われたらどないしよ。
不安で不安でしゃーないのに、それすら何かもうドキドキさせられて興奮してもぅとる。
ほんまに俺、変態になってもうたんかもせぇへん。
こんなん俺ちゃう。
けど、こんな俺も好きになってほしい。
必死に泣きそうになるん堪えて見上げとったら不意打ちみたいにキスされた。
さっきみたいな噛みきられそうなんやなくて、優しい、ちょんって唇の端に触れるだけのキス。
これでやっと怖い柳生さんが終わりかなって安心した。
せやのに今度は変態丸出しの柳生さんが顔出しやがった。
一気に着てるもん全部脱がされて体ひっくり返されて、何されんねやって思ったらいきなり人のケツに顔突っ込んできて、尻穴の周り舐め始めた。
素っ裸でこんなとこ舐められるなんて思ってもなかったし、何や色々手順間違うとるやろ柳生比呂士!!
「やぁ!!やめ…止めてくださいっっ!!」
乳もちんこもすっ飛ばして、何でいきなりこんなとこ舐めてきてんねん。
俺はほんまに大パニック起こして頭大混乱で必死になって抵抗した。
やけどがっちりと腰押さえつけられてて身動き取れん。
腰だけ高く上げるクソ恥ずかしいポーズ取らされて、舌で撫でられて舐められて、何やめっちゃむずむずして落ち着けへん。
気持ちええんか悪いんか解らんねんけど、腰の震えが止まれへん。
「んぅ…んんーっっ!!んあ!いやっ!いややっ!はな…離せアホぉ!!汚いやろっっっ!」
「私は潔癖性なんです。ですから汚いなんて思う場所には触れませんよ。ましてや舐めるなんて」
何言い出すんやこいつ。
めっちゃ冷静にそんな事言われて何も言い返されへん。
「君はどこもかしこも綺麗ですよ。心も体も、こんな場所でさえ…」
ぐっと何かが押し込まれる感触に晒されて、一瞬頭真っ白になった。
けどすぐにそれが何か気付いて俺はもう一回暴れた。
舌入ってる入ってる入ってる入ってる!!
「ううああああっっあっ!やめ…やめてくださ……っぅ!」
「止めません。諦めなさい」
「いやっいややっ!やぎゅ…さ……んっっ」
ぴちゃぴちゃぐちゅぐちゅ濡れた音立てて舐められて、
だんだん恥ずかしさより気持ちええかもって思いが勝ってきた。
「ふぅ…んっ…あっ!あっ」
もっとしてほしい。
もっと中まで触ってほしい。
けどそんなん言われへん。
またはしたないって呆れられる。
絶対また怖い事なるんや。
せやけど体は我慢きかんでもっともっとって勝手に腰突き出すようなカッコになってくる。
あかん、こんなんしたらまた言われる。
「何て格好なさってるんですか。はしたない」
ほら。
けど気持ちええ。ゾクゾクする。
こんな風に言われて気持ちええとか俺にまで変態伝染したんかもしれん。
「あ…ぅ…ごめ…なさ……い…」
「君はそんなにはしたないおねだりがお好きなんですか?」
はいそうです。もう仰る通りです。
何も答えれんでアホみたいに頷く事しか出来へん。
「柳生さん…やぎゅ…さ……んっ」
「何です?」
解ってて言うとんかこいつ。
絶対そうや。俺からもっと恥ずかしい言葉引き出そうとしてんや。
「ね…もぅ……我慢できひんっっ」
「はい。だから?」
「くっ……あ、ああ!」
冷静に受け答えしながら俺のケツ攻める事は止めへん。
おかげで言いたい事は言われへんし、けどもう俺のちんこは限界まできてるし、
あともうちょっと何かされたら絶対イってまう。
「あっあっ!も、いやや!イくっ!イきたいっっ」
「ほら、お得意のおねだり、なさってください」
「イかせ…イかせてくださ…いっっ!!おねがっっ…おねがいっ!」
「よく言えましたね。素直な君も可愛らしいですよ」
褒めてもらえてやっとこれでイかせてもらえるって思ったのに、
柳生さんは顔離して今まで舌舐めとったとこに指入れてきやがった。
「やっ…それ違っっ!そっちちがうぅっっ」
「何が違うんです?こんなに悦んでいるのに」
散々に舐められた所為ですっかりぐずぐずに解れたそこを指でぐりぐり撫で回されて、
何か今までと違う感覚が湧き上がってくる。
ちんこを内側から撫でられてるような、掴まれてるような、直接ちんこ触るよりもっともっと気持ちええ。
「うあっ…あんっ!んーっっんんああぁあ!」
「気持ちいいでしょう?」
「はぁっは…あっっはいっっ」
もう我慢出来へん。否定する心の余裕もない。
何べんも頷いたら、耳元に唇寄せて愛してますって囁かれた。
その瞬間頭ん中弾けて、ついでに俺のちんこも弾けた。
「あっああっあああああっっ―――!!!」
嘘や。
嘘や嘘や!
こんな、ケツだけでイくとかありえへん!!
恥ずかしい、居たたまれへん気持ちでいっぱいになって、顔上げられへんようなった。
シーツに顔埋めてうーうーうなっったら、指引き抜かれて肩持って仰向けに体ひっくり返される。
「あっ」
「如何でしたか?初めてここで達した感想は?」
「やっ…やぁっ……こんな…ちがうっ…」
足の間に体割り込ませてきて、またゆるゆるとケツの周り撫でられて勝手に反応してまう。
「はぁっあっあっあ!」
「気持ちよかったでしょう?」
「…っあ…はいっっっはぁっ…」
「では、次は私の番ですね」
にっこり笑顔見せられて、今度は何されんねやろって不安と期待が同時に湧いてきた。
何すんの、ってじっと見上げてたらがちゃがちゃせわしない音がする。
え、何って思って見たら柳生さんがベルト外してる音やった。
俺は素っ裸やのに柳生さんはまだきっちりいつも通り服着とって、今更やけどめっちゃ恥ずかしなってきた。
それに何されんねやろってドキドキする。
はあはあ息上がっていくんが自分でも解る。
さんざん柳生さんの事キモいキモいって言うとったけど、ほんまにキモいんは俺の方なんや。
だってありえへん。
同じ男のモン見て触りたいとか突っ込まれたいとか思ってまうなんて、どう考えてもおかしい。
けど目の前にある柳生さんのやたらでっかい形のええちんこ見てたらどうしょーもなく食いつきたくなった。
そこばっかじっと凝視しとったら顎掴まれて顔無理に上げられる。
「…んっっ!」
「そんなに物欲しそうな目で見ないで下さい」
「そっ…んな目してへんわ!!」
嘘です。めっちゃ見てました。
そんな俺の心の中なんかお見通しやって、また冷たい目で見下ろされる。
「ではこのままでよろしいんですね?」
「そっちこそっ…も、限界の…くせにっっ!!」
そんなちんこ腫らかしといて、まだそんな事言うかって思って言い返したけど、相手は余裕の笑み浮かべてる。
ほんで反り返ったお互いのモン擦り合わせてきた。
「んっあっあっ!ちょ…っん!」
「私はこのまま君に触れているだけで十分ですよ」
「ふぅ…っあ!」
アンタが良ぅても俺は良くない!!
あかん、ほんまに無理。
もう罵られてもいい、もっと決定的な刺激がほしい。
「あ…あ、あっ…も…いややっっ…いやっ…!もう、ほしいです…」
「…何が?」
言わせるんかい!!
恥ずかしいけど、恥ずかしいけどはっきり言わな絶対欲しい事してくれへん。
「はっきり言いなさい、光」
くそっ、このタイミングで命令してくるとか反則すぎるやろ。
けどもう俺はこの人の言いなりや。
震えてもぅとるけど、俺に覆い被さってくる柳生さんの体に向けて一生懸命腕伸ばして首に抱きついた。
ほんで恥ずかしいの必死で堪えて耳元で欲しいモンの名前はっきりと言うた。
途端にめっちゃ笑顔見せられる。
けど嬉しそうでも何でもない作りモンの笑顔で、それが逆に怖いんやけど。
「いやらしい子ですね」
「あ…う…」
ほんまにその通りです。
けどあんたがこんな風にしてもうてんからしっかり責任取ってくれ。
「早ぅ…ちゃんと、言うた…のにっ!」
「落ち着いて。そんなに焦らなくともゆっくりと抱いて差し上げますよ」
そう言うや否や、柳生さんは俺の足思いっきり広げてきた。
恥ずかしいカッコ無理にさせられて、なくなった思とった羞恥心がまた顔出してきよった。
「やっ…こんなかっこ…いややっ!!」
「だったらどんな格好ならいいんですか?こうしなければ苦しいのは君ですよ」
「そ…んな、事…言うたってぇ…っっ」
優しい振りして、こいつ真性のドSや。
今更やけどそない思った。
けどそんな人に好き放題言われて言いなりになってまう俺は、ドMなんやろか。
今まで学校の先輩らには毒舌でSやSやって言われてたけど、俺の本性はこっちなんかもせぇへん。
「クソッ…も…ぉ…紳士が…聞いて呆れるわっっ…好き勝手、っっ言いやがってっ!」
「ええ、今の私は君を狩るただの野生の獣ですから」
何やねん、あっさり認めんかい!
野生の獣って意味解らん。
今のアナタは紳士やのぉて野獣比呂士ですか。
けどそんなアンタが好きで好きでしゃーないんです。
「あ…ぅん……このまんまでええから…早よ…続きして…」
こんな事するん恥ずかしぃて死にそうやけど、このままほっとかれたらもっと死にそうや。
俺は膝に震える手添えて股関節外れる寸前まで脚開いて柳生さん見上げた。
「解りました…君の望むようにしましょう」
やっと貰えるんやって、もう嬉しくてそれだけでイってまいそうや。
俺の後ろにグッと何かが押しつけられる感触がある。
熱い、硬い、それが柳生さんのちんこやって解って、嬉しくて泣きそうになる。
ぐちゅぐちゅって音立てながら先端で触られるだけで、一向に入ってくる様子がない。
ええ加減それにじれて柳生さんの誘い込むように腰に脚絡ませる。
やっと先端がぐぷって入ってきたんやけど、さっきまでなかった圧迫感やら痛みが急に湧いて出てきて一瞬ビビって腰引いてしもた。
けどその動き封じるみたいに柳生さんは俺の腰掴んで遠慮なしにぐいぐいちんこ押しつけてくる。
「いた…痛いっっ!!」
指でされてるまでは気持ちええだけやったのに、今は下半身取れてまいそうなぐらいの痛みが襲ってきてる。
せやけどおかしい。俺おかしい。
そんな痛みすら気持ちええって思ってる。
「あぅ…も、っと…ゆっくり…して…っ」
「もっと力を抜いて下さい。このままでは入れられませんよ」
柳生さんもちょっと余裕ないんか、これまでの涼しい顔どっかいって、ちょっと汗かいて俺の事見下ろしてきてる。
余裕ない柳生さんもええかも。
そんな事考えてたらだんだん体から痛み消えてきた。
言われるまま何べんも深呼吸して、そしたら体からだんだん力抜けていくんが解った。
それに合わして柳生さんがどんどん俺の中入ってきて、ついに下半身がぴったりくっついた。
「あ…あ……う…」
必死に痛いの堪えて今めっちゃ変な顔になってるかもしれん。
嫌や。そんなカッコ悪い顔見せたないのに。
ちゃんと与えてもらって気持ちええって、言いたいのに。
「痛いのですね?」
ああやっぱえらい顔になってんや。
嫌や。こんなん俺ちゃうのに。
「う…うぅ……うーっ…」
「すぐに良くなりますよ」
とてもやないけどそんな気せーへんねんけど。
ごっついモン入れられてめいっぱい広がったケツは痛いんやらむず痒いんやらよぉ解らん感覚や。
けど、
「あ…あぅ……うれし…です…」
「何がですか?」
「やぎゅ…さ…んと、いっこに…なれて…」
「そうですか。私もですよ」
嬉しい。嬉しい嬉しい。
柳生さんも同じ気持ちでおってくれてんや。
もうそれだけでイってまいそう。
「い…動いて……も、だいじょ……いっっっ?!」
言い切るより先にいきなり腰引いたか思ったら一気に奥まで突き入れられて頭真っ白になった。
「ああっ!あっあっあ!!ああっ!やぁっ!いあっやっっ!」
下半身に血が集まっていく感じと、体から切り離されて感覚が消えてく感じの両方がして何やよぉ解れへん。
けど熱くてふっといモンで中ぐっちゃぐちゃにかき回されて、だんだん気持ちええかもって思えるようになってきた。
痛みで一旦萎えかけた俺のちんこがまたむくむく勃ち始める。
ここでイくの我慢させれたら俺死んでまう。
そう思って自分で擦ったろ思ってちんこに手ぇ伸ばしたら、手首掴まれて動き止められてしもた。
「っ…───あ?!」
「……縛られたいのですか?」
「え……」
「勝手な事はなさらないで下さい。私の好きにしていいと言ったのは君ですよ?」
何言うとんねんアホって言うてやりたかった。
けどそれより先に縛ってほしいって思ってもぅた。
無意識に頷いてしもたやん。
変態か俺は。
「本当に君は……」
あ、苦笑いされた。呆れられたかな。
けどもっと縛り付けて欲しい。体も心も。
「これ以上私を虜にさせてどうするつもりですか?」
「あああっ!!や…やぁっっあっあ…あっっ!ぁっっ!ふ…っっあ!」
ぐいぐい遠慮なく奥抉られて、もうさっきまでの違和感とか痛みとか全部すっ飛んだ。
気持ちええ。めっちゃ気持ちええ。
痛くないわけやないけど、それすら気持ちええ。
「んあ…っ柳生さ…」
「…もう限界…ですか?」
柳生さんかってもう限界近いんか、額に薄っすら汗かいて浅い息漏らしてる。
いつもの余裕ある紳士ぶった顔もカッコええけど、こんな人間っぽい欲丸出しの顔もカッコええ。
ああもう、好きや好きや好きや!!
必死に頷いて早く早くって腰揺らして強請る。
自分で擦ってイきたいけど、それはあかんって言われたからちょっとでも刺激もらおと思って柳生さんにお願いしてんのに全然聞いてもらえへん。
けどこのままやとまたケツだけてイかされてまうかもしれん。
柳生さんが集中的にぐりぐり刺激してくるとこ触られたらほんまにもう訳解らん事になる。
「んっ!ああっあっあっあっ!いっイくっ…!も、ややぁ!!ぃ…きた…っっ―――っっ」
「わ…たしも、です…」
俺の体で気持ち良ぅなってくれてんや。
柳生さんもイきそうなんや。そう思ったら自然と気持ちが昂ぶっていく。
「ああっああああああっ!」
「っっ―――…これにて終わり、です……アデュー!」
は?
え、ちょぉ待てオイ。
何やねんそれ!
一瞬で萎えたわ!!!
俺が大阪の人間やからってわざわざオチつけてくれんでええし!
もうあとちょっとでイけるって思ったのに、何やねんこのオチ。
「……おや?」
呆然と見上げてたら気付いたみたいで、ニヤって笑われた。
いや、違うから。
空イきしたわけやないから。
それめっちゃ勘違いやし。
せやけどまだ埋まったまんまの柳生さんのちんこが硬くなり始めてるんに気付いてそれもどうでもよーなった。
一旦引いた波がまた来そうやし、こっちから誘うように腰動かした。
「あっあ…っ今度は…俺の、好きに…させて…くださ…」
「仕方ありませんね…」
いきなりぐっと奥まで入れられて、そのまま体反転させて騎乗位にさせられる。
「んあぁっっっ!!」
さっきより深く突き刺さる感覚に腰の揺れが止まれへん。
初めてやのに、いきなり抜かずの二発ってどないやねんほんま。
けどもうそんなんどうでもええ。
ガクガク震える足に必死に力入れて自分で抜差しするんやけど、柳生さんがやってくれるみたいに気持ち良ぅならへん。
「そんな状態ではお辛いでしょう?」
「う……あ…んっっあ…は、い…っっはいっ…」
柳生さんから動いてほしい。
こんなゆるい動きだけではイかれへん。
必死にお願いしますって言い続けたら、仕方ないですねって言うていきなり下から突き上げられる。
「あああっっあんっあ!!」
「っ…如何ですか?」
「あっ…はぁっっあ!!あんっ」
さっきよりもっともっと気持ちええ。
深いとこ何べんも突かれてだんだん涙出てきた。
「ふ、あぁっ!あ!!」
「光、私が聞いているんです。ちゃんと答えなさい」
「やっあああああああぁっっ!!」
喘いでばっかで全然答えへん俺に痺れ切らしたみたいで、柳生さんは今まで全く触れもせんかった乳首抓ってきた。
電撃食らったみたいに強烈な快感食らって、答えようにも無理や。
「ひあっいっあっっ!あんっっ」
「光」
そんな何回も何回も名前呼ばんといてほしい。
呼ばれる度に心臓飛び出そうなぐらいドキドキすんのに。
だいたいお前の所為やないか、言葉出ぇへんのは!
一生懸命答えようと思って口開けるんやけど、だらしなく涎垂れてくるだけで何も言われへん。
「あぅ…んっっあんっあ!ああっあ!」
「…仕方ない子ですね」
柳生さんは上体起こして対面座位にしてきた。
それで俺の体ぎゅって抱き締めてくれて、口の端から垂れてる涎舐めてくれる。
「ふ…くっ…あっ」
その舌捉えて無理矢理キスする。
勝手な事すんなって怒られるか思ってビクビクやったけど、何も言われんでそのまま好きにさしてくれた。
「は…んっぅっっあ…あ…」
絡まる舌とか、さっきから弄り倒されてる乳首とか、体の奥抉られてるような感覚とか、全部が気持ちよくてさっきから涙止まれへん。
「あぅっ…っ…も、イ…くっイくっっ!」
「―――っっ…私も、です…」
「やっ…イくっっぅあ!!」
強請るみたいに舌突き出したら吸い上げてくれて、体の力抜けた後物凄い強張って、柳生さんのちんこ思いっきり締め付けてその衝撃でイってしもた。
次の瞬間体の中にじわっと熱いもんが流れる感覚がする。
柳生さんも一緒にイったんや。
そう思ったら嬉しくてまた泣けてきた。
「あ…はぁっ…んっっ」
「光…本当に可愛いですね、君は…」
冷たかった視線が和らいで、ほんまにそない思ってくれてんやなってのが解る。
あかん、もうこの人から離れられへんかもせぇへん。
俺は弛緩しきった体を柳生さんに預けて、離さんといてくれって気持ち込めて抱きついた。
よく見たら俺の放ったもんで柳生さんの服が汚れてる。
ああどないしよ。
怒られるんやろか。
けどそれも期待してる俺がおる。
さっきみたいに罵って、もっと酷い事いっぱいしてほしいって。
それから今度は柳生さんの体も見たい。
裸で抱き合ってもっといっぱいエッチな事してほしい。
そんな事ばっかし考えてたら、また下半身に熱集まっていくんが自覚できた。

【終】

下半身が野獣ヒロシ。
これにて終わりです、アデュー!

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