タヌキのネタ出し→Eたん。萌すぎて話書いてしまった。
おっぱいジャンスカは某ロリブランドから数年前に出たアンミラ風JSKの事。
マヌカン嬢がおっぱいジャンスカおっぱいジャンスカ呼んでて可愛いのでそう呼んでる。
おっぱいジャンスカ女装のツンデレ光を見てハァハァする狼三人。
何て羨ましい…!!(ギリギリギリギリ歯軋)
タヌキの正体が解らない人はタ一文字とヌの線一部、
そしてタヌキの絵の鼻部分を消してみましょう^^
光のツンデレは正しいツンデレ像ですね。すばらしい。
オムライス
大阪サニーデイズ ロック〜オムライス
*基本設定はヴァーサスと同じで、プラス千歳の三つ巴
*笑かしたもん勝ちの文化祭中
*2年7組の出し物は女装メイド喫茶
*当然人気ナンバーワンは光
*光はアンミラ風メイド服(赤×白)
*おっぱいジャンスカのメイド光ちゃんを見に雄共が集まってきました
笑いを取る為には手段を選ばない学校。文化祭など格好のネタ披露場となる。
そして他のクラスに漏れず、女装メイド喫茶をやっている2−7の教室も大盛況。爆笑の渦に包まれていた。
ただし、中にたった一人全く笑い飛ばせない人物がいた。
その人を見上げ、謙也は無意識に力が入り手にしていたパンフレットを握り締めていた。
「謙也ー目ぇやらしいでー」
「えっ…あっ…ううううううるさいわ!!」
「むぞらしかねー財前」
白石と千歳、そして謙也は財前のクラスの模擬店へやってきてその雄姿を見にやってきていた。
丈の短いメイド服を着て惜しげもなく生足を披露している財前を前に、三者ともに無遠慮な視線を送っている。
そしてそんな三者に財前は不機嫌な視線を返した。
「はあ…ほんで、注文は?早よ決めてくださいよ。忙しいんで」
「自分可愛いてめっちゃ評判やで?」
「どうせやったら他ん事で褒められたいんですけど…」
「けど褒められてイヤな気ぃせんやろ?」
「相手にもよりますけどね。部長にやったら何言われても嬉しいっス」
「……下はどうなっとや?」
千歳は白石に気を取られている隙に、長い腕を伸ばして机の横に立つ財前のスカートをめくった。
「なっっ…何すんっスか!!!!!」
「千歳ぇーっっっ!!何さらしとんじゃボケ!!」
一斉に視線が集まる。敏い女生徒などはその瞬間をバッチリとカメラに収めていた。
「ちょっ…お前ら撮ってんちゃうぞゴルァア!!」
「落ち着けて謙也。……千歳、何色やった?」
人払いするようにしっしっと手を振る謙也を宥め、白石はまだしつこくスカートをめくろうとしている千歳に向き直る。
「白たい。フリっっフリのレースの付いとぉ」
「へえ。アンダースコートか?」
「はあ…まあそんなもんっス。俺はスパッツかショートパンツがええ言うたんですけど女子がこれにせぇ五月蝿ぅて…」
確認するように覗き込む白石に財前は顔を赤らめスカートの裾を押さえた。
「んなもん見てもしゃーないっしょ?早よ注文決めてくださいて」
「ヒカルちゃんのおススメがええな」
「お勧めて…ほなこれ」
メニューの中で財前が指差したのは、一番値段の高いオムライスだった。
「じゃあそれ3つ」
「かしこまりましたー」
「それとメイドさんの笑顔も欲しいかな」
「…うちはスマイル0円ちゃいますので」
冷たく言い放つと財前は厨房として使われている隣の教室へと行ってしまった。
「照れてしもて…ほーんま可愛いなあ……って謙也。鼻血」
「え?…げっ!!」
財前が去った後もまだぼんやりとドアの方を見ている謙也を見れば、鼻血を垂らしている。
白石はその間抜け面を何とかしろとティッシュを手渡した。
「それにしても…他の奴はともかく財前は笑えんなあ。めっちゃ似合てんがな」
「あんな短いのん履いてから……めっちゃ心配や…」
「ばってん、ええー思いしとろうが謙也」
水を飲みながらのんびりと言う千歳に、先程の財前の姿を思い出し再び鼻血が出そうになる。
「うう……まあ…普段あんなカッコせえ言うたら殺されるけど…」
謙也の鼻血が止まった頃合を見計らったように財前が教室に戻ってくる。
それを目敏く見つけ、白石は手招きした。
謙也ならば一睨みするのみで無視するところだが、相手が白石の為財前は嬉しそうに顔を綻ばせ近付いてきた。
「何っスか?」
「お水のおかわりくれるか?」
「あ、はい」
すぐにピッチャーを取りに行き、財前は空になったグラスに水をついでいった。
「それからな、さっきのオムライスに俺へのメッセージ書いたってや」
「……は?」
「よおあるやん。ケチャップでハートとか」
「よかねー俺にも頼むばい財前」
「それって俺にされて嬉しいんっスか?」
「めっちゃ嬉しい」
極上の笑顔で言われ、財前は仕方なしに頷いた。
それを見逃すはずもなく、謙也も手を挙げた。
「ほ…ほな俺もっ!」
「寝言は目ぇ開けて言わんといてください。アホっぽいんで」
そう言い残し、ピッチャーを手に再び財前は隣の教室へと行ってしまった。
落ち込む謙也を他所に、白石は愛しげにその背中を見送る。
「今流行りのツンデレ喫茶やなあ」
「何ね、それ」
「あるんやて、アキバに。小春に聞いた。何や光みたいな可愛ない態度で接客してんやて」
「へえ…けどそれ……客商売として成り立つとね?」
「帰り際んなったら急に態度変えて、もう帰るんですか?寂しい、また来てねって言うんやて。そのギャップがええらしいで」
「ははっ…ほんなこて財前のこつね」
「何がツンデレや……完全にツンツンやんけ…」
机に突っ伏していた謙也が顔を上げると、可愛い花柄のトレイに乗せられたオムライスが運ばれてきた。
モノは冷凍であるが、運んできている者がメインと言えよう。
光が落とさないように必死になって運んでいる姿はあまりに可愛い。
白石は携帯を取り出し抜け目無くその姿を写真に収めた。
「お待たせしましたー」
目の前に置かれる湯気の立ったオムライスにはそれぞれにケチャップでメッセージが書かれている。
「おおきに、財前。めっちゃ嬉しいわ」
白石が大きく書かれた『おつかれさまです』のメッセージに顔を綻ばせると、財前も少し嬉しそうに笑った。
「……財前…何ね、これ」
「スカートなんかめくるからっス」
千歳は大きく書かれた『ヘンタイ!!』の文字に、少し謙也の気持ちが解ってしまった。
だがその後ろにはハートマークと共に千歳の好きなジブリキャラクターと思しき絵が描かれている。
そして謙也は謎のメッセージに固まってしまった。
「……って…ちょっ!!何で俺のんだけタヌキやねん!!意味わからん!!」
「ごゆっくりどうぞー」
「おい光っっ!!!」
謙也の制止など耳に入れず、財前は他の席の接客へと行ってしまった。
「タヌキ……」
じっと見下ろす白石と千歳は同時に気付いた。
「あ」
「あ」
そのタヌキに化かされた本当のメッセージを。
「…え?何や?」
「いや、別に何もないよ」
「冷める前に食べなっせ謙也」
にこにこと笑顔で言われ、不審に思いつつも謙也はスプーンを手にオムライスを食べ始めた。
それを眺めながら、ちらちらと視線を交わし、白石と千歳が目で会話する。
何で気付かんかなあこのアホは、と白石は思わず溜息を吐いた。
白石や千歳にすればタヌキと書かれたオムライスが羨ましくてならない。
鈍感なアホにはこれぐらいしても許されるだろう。
財前の気持ちに気付かない事へのお仕置きだと、二人は頷き合い謙也のオムライスに書かれた文字をスプーンの腹でぐちゃぐちゃと消しにかかった。
「なっ…何すんねん!!」
「早よ食うて他のとこも見て回ろうや」
「もうちょっと見てたいのに…」
文句を言う謙也を宥め、三人は忙しそうに教室内を走り回る財前を見ながらオムライスを食べ終えた。
そして会計を済ませて教室を出たところで、財前がぱたぱたと近付いてくる。
「謙也くん…ちょっと」
「何や?」
「あの……」
背の高い三人に囲まれるように立ち、もじもじとエプロンの裾を掴み何かを言いにくそうにする。
ああもう上目遣いで見られたらたまらんわ!!と謙也は心の中で絶叫する。
そして白石と千歳はその緩みきった表情を冷たく睨む。
だが謙也は完全に財前に視線を奪われていて気付いていない。
「あの…謙也くん……今年…最後ですよね…文化祭」
「まあ…せやな」
「せやからあの…最後の思い出作りに…一緒に回ったってもええですよ…俺、もうちょっとで休憩なんで」
若干上から目線なのが気にかかるが、思わぬ誘いに謙也は首が取れそうなほどに縦に振った。
「うん!!行こ!めっちゃ嬉しいわ!!」
「かっ勘違いせんといて下さいよ!別に俺が一緒に行きたいんとちゃいますからね!謙也くんが行きたがってると思て…っ」
「何でもええよ!光と一緒に行けるんやったら」
これでもかという笑顔を見せ付けられ、白石たちはますます無表情に拍車をかける。
だが、
「そ…そのカッコのまんまで行ってくれんの?」
という謙也の失言に、財前の右ストレートが謙也の頬に見事にヒットした。
「調子乗ってんな!!死ね!!!」
廊下で伸びる謙也を見下ろすと財前は白石たちに会釈を残し教室へと戻ってしまった。
「いらん事言うから…」
暫くそこで反省してろ、と屍を残し二人は2−7を後にした。